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マインドウェル株式会社

カップルセラピーを活用した一般不妊治療段階における男女へのオンライン支援カップルセラピーを活用した一般不妊治療段階における男女へのオンライン支援

取り組むべき課題

晩婚化が進む中、日本での生殖医療利用率は年々高まっています。一方で、不妊治療における心理的負荷は男性よりも女性の方が有意に高いとされており*¹、不妊に関わる諸問題を男性と共有せず、女性のみが抱え込む傾向があると推察されます。また厚生労働省によると、不妊治療を行っている従業員の把握をしていない企業は半数以上にのぼるとされています*²。職場への不妊治療の開示メカニズムについては未だ研究段階である*³ことから、不妊治療というプライバシーに関わる出来事について、女性が周囲からの直接的支援を受けることに抵抗が生じているという前提のもと、企業や自治体といった関係者が不妊治療の当事者らをサポートできる体制づくりが必要です。

*¹ 厚生労働省(2020)令和2年度子ども・子育て支援推進調査研究事業「不妊治療の実態に関する調査研究(概要版)」、https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000768684.pdf
*² 厚生労働省(2023)不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査研究事業調査結果報告書、https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/001235474.pdf
*³ 中村 志津香(2024)職場における不妊治療の開示に至るメカニズムの解明とその支援法(研究段階・未発表)、https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-24K06587

実証事業の内容

本実証事業では、一般不妊治療の実施・検討段階における男女へカップルセラピーを提供することで、それぞれに肯定的な心理的変化が見られるか効果検証を行います。カップルセラピーとは、パートナー間における課題解決を目的とした3者(カップル2名と心理士1名)での心理カウンセリングを指し、本事業ではオンライン上で45分間のセラピーを、週1〜2回のペースで計4回提供します。
また、企業や自治体と連携し、本効果検証結果を共有することで、治療当事者支援の理解やサポート体制の構築に役立ててもらうためのセミナーを開催します。

この事業で貢献できること

不妊治療に取り組むことで発生しうる心理的負荷に対し、カップルがともに悩み、協力する体制を早期から整え、カップルセラピーを導入することの有用性を実証することで、不妊治療に取り組む男女の早期からの継続的支援を実現します。
また、一般不妊治療に関連する心理的諸問題を女性または男性だけといった単独の形ではなく、カップルがともに取り組む課題として協力する体制を整えておくことの有用性について企業等団体に向けた啓蒙活動を行うことで、従業員等の人生を家族やカップル単位で包括的に支援することの重要性を周知し、ともに乗り越えていく力を社会全体でサポートすることを目指します。

事業体制の紹介

代表団体 マインドウェル株式会社
URL https://cobeya.jp/couple/
協力団体 アンファー株式会社、金子漢方薬局、京都府亀岡市、グレイス杉山クリニックSHIBUYA、株式会社ゼネラルリンク、WWJ株式会社、株式会社Hajimari、Lumirous Sdn. Bhd.

※実施体制は2024年8月21日時点で確定している団体を記載

現在の製品・サービスの提供状況
(2025年1月時点)

サービス提供者

マインドウェル株式会社

実証を通じて提供している
サービス名

COBEYA

令和7年1月時点のサービス状況

実証中

サービス概要

カップルセラピーを活用した一般不妊治療段階における男女へのオンライン支援事業。
不妊治療への取り組みによって発生しうる心理的負荷に対し、臨床心理士・公認心理師がカップルセラピーの視点から、一般不妊治療期または一般不妊治療を検討する段階で当事者への支援を実施。一般不妊治療に関連する心理的諸問題を女性だけ、男性だけといった単独の形ではなく、カップルがともに取り組む課題として協力する体制を整える。

サービス導入先・利用者

個人向けサービス

対象としている法人の性質や
サービスの対象者の目安

カップル・夫婦関係にある個人

サービスのURL

https://cobeya.jp/couple/

サービスの問い合わせ窓口となる
メールアドレス

info@mindwell.co.jp

事業のご担当者から
ひとこと

マインドウェル株式会社/久保田 華凛さん

海外には、カップルセラピーを予防的に受ける習慣が根付く地域も存在しています。コミュニケーションは積み重ねで、正解がないからこそ、当事者自身が感じる快・不快や、求める・あるべき支援のあり方を、問題が顕在化する前から繰り返し検討していくことが大切だと、私たちも日頃より実感しております。
不妊治療はカップルにとって大きな決断であり、しばしば長期的な取り組みを要します。今回の事業を通して、男女それぞれが抱えるストレスや不安を見つめ、コミュニケーションを再確認することで、将来への備えとしても役立てていただきたいと考えています。また、自治体・医療機関・企業と連携し、そのようなサポートを社会全体で後押ししていくための活動ができれば幸いです。

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