日本では、夫婦の約3組に1組が不妊を心配しており、実際に不妊治療を受けている(または受けていた)夫婦は5.5組に1組いると報告されています。*¹しかし、現状では自宅でできる妊活の選択肢は限られており、基礎体温を測定して妊娠しやすいタイミングを知る方法に頼っているのが現状です。さらにこの方法がうまくいかない場合、女性は心身や経済的な負担を抱えながら、病院での治療に進まざるを得ません。
また、女性の社会進出が進む今、仕事と妊活の両立に苦戦する女性も多く、長引く妊活がキャリアに与える影響は深刻です。妊活経験女性の約半数が「仕事とキャリアの両立」に、7割以上が「仕事と妊活」のバランスに苦戦していると答えた調査もあり*²、妊活をより効率的にサポートする新しい方法が求められていると言えます。
*¹ 国立社会保障・人口問題研究所「第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」レポート(http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou15/NFS15_reportALL.pdf)
PR TIMES https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000053409.html
*² ロート製薬「妊活白書2023」
妊活サポートデバイス「kegg」は、1日2分で「おりもの(膣分泌物)」の状態を計測し、 生体インピーダンス法と呼ばれる方法によって、頸管粘液の電解質をモニタリングし、排卵日や妊娠しやすい期間を把握可能なデバイスです。
今回の実証では、モニターによる実証実験を通じてどkeggが妊活に関心を持つ女性たちに向けてどのような提供価値があるのかを検証します。妊活期間の短縮や医療介入の早期化を目指し、仕事との両立への貢献度、妊活イメージへの影響、妊娠知識・生理周期知識・健康意識への影響や、使用感・製品満足度の向上を図ることで、妊活に対する意識変容を目指します。
この事業では、keggを普及させることで、妊活を行う女性たちが自宅で排卵や妊娠しやすい時期を予測できるようサポートします。
これまで数値化が難しかった膣分泌物のデータを活用し、ビッグデータ解析を行うことで、より正確な情報を提供します。また、女性は自身の身体の周期を深く理解することで、医療介入が必要な場合にはそれを早期に受けることが可能となります。
また、頻繁な通院の必要がなくなることで、妊活にかかる時間を割くことに対する負担を軽減し、キャリアへの影響も最小限に抑えることが期待されます。最終的には、不妊治療に伴う労働損失の削減にも寄与できると考えています。
代表団体 | 伊藤忠商事株式会社 |
---|---|
URL | https://www.itochu.co.jp |
参加団体 | fermata株式会社 |
協力団体 | 東京大学大学院 原田美由紀准教授 |
※実施体制は2024年8月21日時点で確定している団体を記載
サービス提供者
伊藤忠商事株式会社
実証を通じて提供している
サービス名
妊活サポートデバイスkegg
令和7年1月時点のサービス状況
実証中
サービス概要
1日2分で「おりもの」の状態を計測し、生体インピーダンス法と呼ばれる方法によって、頸管粘液の電解質をモニタリングし、妊活のタイミングをサポートするフェムテックデバイス「kegg(ケグ)」を提供する。
keggの普及により個人が自身の身体の周期を正確に把握することが可能となる。結果として、妊活の負担軽減、キャリアへの影響の減少、また不妊治療による労働損失の削減等への寄与を目指す。
サービス導入先・利用者
女性向けのサービスのみ
対象としている法人の性質や
サービスの対象者の目安
女性向けのサービスのみ
サービスのURL
サービスの問い合わせ窓口となる
メールアドレス
事業のご担当者から
ひとこと
伊藤忠商事株式会社/古賀 弘子さん
世界初の画期的なフェムテックデバイスを日本で普及させたいという想いの元、fermata社と組んで今回の実証事業を企画しました。keggはおりものに着目し、数値化が難しかった膣分泌物のデータを活用・ビッグデータ解析を行うことで、妊活サポートを行うデバイスです。米国では多くの女性に利用されているこの先進的なデバイスが日本でどのように受け止められ、効果を生み出し、更なる普及にどのような工夫が必要かを検証します。こうした活動が他のフェムテックデバイスの日本での普及のヒントにも繋がり、新たな選択肢となり得るフェムテックデバイスが日本の女性に届くきっかけとなることを願っています。女性活躍推進やフェムテックデバイスの流通事業に関心をお持ちの方はぜひお声掛けください。